アルトリコーダー「Giglio G-1A 415Hz」2019年秋 発売決定!"> アルトリコーダー「Giglio G-1A 415Hz」2019年秋 発売決定!">
更新日:2019年7月16日
荘厳にして優美、雅やかなる古の響き
世界初、インジェクション成形による415Hzアルトリコーダー
G-1A(モダンピッチ)の開発同様、木製試作管体を樹脂成形品に順次置き換えていく作業、木製中部管試作品の採寸~製品図の作図、金型製作と進みます。
しかし、中部管の金型製作を内径、指孔同時進行で行った場合、ウルフ発生など不測の事態が起こったときの原因究明と対策が難しくなります。
そこで、まずは指孔の開いていない中部管金型を製作、成形された中部管に手加工で指孔を開口、必要箇所にアンダーカットを施した後、指孔周りの測定、作図、金型の追加加工へと移行します。
G-1Aの中部管開発では、プラスチックリコーダー初の多孔アンダーカット再現のため、目視での確認も目的に、樹脂製試作品を縦に切断し各孔をレーザー測定、作図、金型加工と進めていきました。
今回は平尾(山岡)重治先生により調律された中部管を、X線CT三次元測定機にて実寸を非破壊測定し作図を進めています。
オリジナルブレッサンの中部管外径は、両端を直線で結んだ順テーパーではありません。
これを点で測定した外寸で金型を製作した場合、内径のように数値が変わる位置でスジができます。
手磨きで消す方法もありますが、複数個取りとなる量産プラスチックリコーダーでは再現性に乏しくなります。
そこで、金型設計では各外寸を近似値で結ぶ「R」で作図します。
このR値、G-1A(モダンピッチ)でR≒6000(半径6メートル)にもなる微妙な曲線です。
全長が異なる415Hz中部管ではこの「R」も異なり、調律上は流用可能な指孔リングも管体と面一にならず共有化できません。
415Hz中部管のアンダーカットが施される指孔リングはすべて新造となります。
G-1A(モダンピッチ)は、ウインドウェイ、各管体内径とも、できる限り一体に作ることをコンセプトに開発されました。
足部管も、最低音の最終調律を行う余裕を持たせるため、ボトムリング部分2mmは別体となっていますが、中足部嵌合からほぼ単一の管体として設計されています。
管体重量が及ぼす性能への影響を無視すれば、はかま状の黒色部品は飾りです。
この部品構成は、企画当初より415Hz替え管開発を見越して設計しています。ボトムリング付近の内径がデンナーのように逆テーパーでないブレッサンだからこそできる構成です。
415Hz用に開発した中部管のみをG-1A(モダンピッチ)に取り付けた場合、最低音F音程が高くなってしまします。
そこで既存の白色部品は流用し、はかま状の黒色部品と延長リングのみを新造。
全部品の金型を新規に起こすことなく、最小限の部品変更で適切な音程が取れる415Hz専用足部管となります。
「完全」への飽くなき探求。アルトリコーダー 「ブレッサン G-1A」誕生───
平尾重治氏と竹山宏之氏の共同設計・監修による画期的なリコーダーで、オリジナル楽器さながらの音色、音程で、吹き心地を徹底的に追求しました。
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