【ビデオレター】新実徳英《ピアノのためのエチュード─神々への問い─》(12/5四人組コンサート)
12/5(金)に迫った第21回「四人組とその仲間たち」コンサート。
当日初めて発表される新作について、作曲家の新実徳英さんから届いたビデオメッセージと作品解説をご紹介します。
新実 徳英《ピアノのためのエチュード─神々への問い─》第1巻I,II,III
Ⅰ. どこからどこへ?(「落ち続ける」イメージ。2音間の9度から2度のインターバル。)
Ⅱ. 我々は漂っている?(漂うトリル、漂う余韻。)
Ⅲ. 心の奥深くに何がある?(「沈潜」し「散乱」する心の風景。)
作曲者による解説
- ピアノのためのエチュードを書きたいと2006年くらいから思っていたが、このほどやっと第一歩を踏み出すことができた。とりあえず今回の3曲を第1巻とし、今後第4巻まで計12曲を作曲する予定である。それらはエチュードはもとよりプレリュード、即興曲、幻想曲などの性格を持つことになるだろう。
表記の副題は「問い」であり「イメージ」である。答のない問いを発しつつ、それが自らの中に生み出すものに耳を傾けるのであった。また、ピアノが語りかけてくれるのを待つのであった。思想と技術を超えた、ピアノの窮極の「楽しさ、面白さ」に至ることができたら、と願っている。
本日演奏して下さる若林顕さんのピアノのこの数年の進化・深化には目を(耳を?!)瞠るものがある。心より楽しみにしている。
また、試奏・校正の協力をして下さった〈瑤の会〉の方々への感謝も付記しておきたい。まことにありがたいことであった。
[全体の共通要素として「BACH音列」、「5°音列:たとえば、A – E・F – C・Des – As = A – C – Des – E- F – As」が設定されている]
(新実徳英)