【ビデオレター】新実徳英《ピアノのためのエチュード─神々への問い─ 第4巻》(12/14四人組コンサート)
12/14(金)に迫った第25回「四人組とその仲間たち」コンサート。
当日初めて発表される新作について、作曲家の新実徳英さんから届いたビデオメッセージと作品解説をご紹介します。
新実徳英《ピアノのためのエチュード─神々への問い─ 第4巻》
- X. Does a flower know its beauty?
- XI. Where does a wandering soul go after all?
- XII. What is eternity?
作曲者による解説
- <エチュード第4巻>の作曲に当たって「エチュードという概念にこだわる必要はない、何だってエチュード足りうる」、そんな心境に至った。第4巻までの計12曲でとりあえずは完結のつもり。が、いずれ第5巻を書きたくなるような気もする。
X、XI、XIIの3曲は各々が独立したピースであるが、「3曲で一つ」といった様相も呈している。これは半ば意識的で半ば無意識。
X. Does a flower know its beauty?
「ひたすらな静謐」というモットー。花は決して叫ばない。
XI. Where does a wandering soul go after all?
往き場を失った魂はどうなるのか。「3音列」を原理とする。
XII. What is eternity?
「永遠」とは私たちの観念の中にだけあるのだろうか。「4音列」の組み合わせと、時を刻む同音反復。
全体はattaccaにより連続的に演奏される。<エチュード第2巻>に続いて、この第4巻に取り組んで下さる寺嶋陸也さんにこの場をお借りして心よりの謝意を表したい。
(新実徳英)