作曲家・作品(C&R)

【ビデオレター】金子仁美《両義性 『若きパルク』に寄せて》(12/5四人組コンサート)

更新日:2014年11月21日

12/5(金)に迫った第21回「四人組とその仲間たち」コンサート。 当日初めて発表される新作について、作曲家の金子仁美さんから届いたビデオメッセージと作品解説をご紹介します。


金子仁美《両義性 『若きパルク』に寄せて》ヴィオラとクラリネットのための

演奏:甲斐史子(Va)、鈴木生子(Cl)
演奏所要時間:約7分

作曲者による解説

1990年代中期から、私の作品の多くは、作曲法によって分類され、シリーズ化されてきた。「呼吸(I-VII)」「時の層(I-V)」「捩じれた時(I-VIII)」「方法を表現する(I-IV)」などである。そこでは、タイトルについても使用する言葉を限定し、作曲コンセプトを揺るがさないよう、他のイメージを連想させないよう、細心の注意を払ってきた。
そんな中で、近年の私の作品に、新しい言葉を使ったタイトルが少しずつ増えて来たことに気づく。その理由が何なのか、まだ私にも分からないのだけれども。

さて、この数ヶ月、私はフランスの詩人ポール・ヴァレリー(1871-1945)の研究をされている仏文学者、森本淳生先生のゼミに参加する機会を得て、ヴァレリーの『若きパルク』の世界にほんの少し浸ることが出来た。私にはフランス留学経験があるものの、フランス文学を味わうほどの語学力は無く、ヴァレリーの言葉を鋭く読み解く森本先生のコメントに幾度となく感銘を受けた。先生は、『若きパルク』について考える上で、両義性ということがポイントになると話され、それは私がこの難解な詩を僅かながら理解する上で大切なヒントとなった。

パルクと蛇、知性とエロス、生と死…など対立関係にある表現が、実際には深く係わり合い、その境界を行き来し、あるいは交わり、重なり合い、アレクサンドラン(12音綴)のリズムにより作品全体に散りばめられている。

パルクの世界に着想を得て、試行錯誤しながらこの作品を書き進めた。

(金子仁美)
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