●バーナムシリーズの原出版社(ウィリス・ミュージック社)からのメッセージ
音楽を愛する日本の皆様へ
エドナ・メイ・バーナムの教材が日本での出版40周年を迎えたこの機会に、彼女の音楽を愛する一人として、その思いを同じくする皆様にこうしてご挨拶できますことを光栄に思います。
エドナ・メイ・バーナムは私にとって特別な存在でした。今でも彼女とのやりとりを思い出します。私のところからは3700km離れたカリフォルニアの地で直接お目にかかったことはもちろん、電話ではしょっちゅうお話ししていました。彼女に会ったとき、バーナムシリーズの日本語版を持参しました。彼女は自分の音楽が世界中の子供たちの心を捉えていることを知って、大変喜んでいました。
彼女について皆様から最もよく受ける質問は「バーナム・ピアノテクニック」シリーズで有名になった棒人形のイラストについてです。最初にこの教材を著した際、彼女はこのイラストを、編集者がイラスト製作者へイメージを伝えるためのガイドとして書きました。しかし、編集者がこのイラストを大変気に入ったため、そのまま彼女のイラストを使用することになりました。最も人気のあるテクニック教材を作曲しただけでなく、同時に彼女には絵心もあったのです。
先代の父から仕事を引き継いで以来ずっと、私は全音楽譜出版社の素晴らしい仲間たちと一緒に仕事をしてきました。バーナムのような重要なシリーズを、自分たち以外の出版社に信頼して任せられるということはとても重要です。私の父、また祖父が、ずっと以前から全音との関係を築いてくれていたことは、喜び以外のなにものでもありません。全音は私にとって単なる会社ではありません。むしろ「人」なのです。私たちは良き友人です。今では私の娘も仕事をしてくれていて、初孫も産まれました。私が引退するのはまだまだ先だと思いますが、全音との大切な関係が、私の子供、また孫へと受け継がれていく、そんな日を心より楽しみにしています。
ウィリス・ミュージック社
社長 ケヴィン・クランレイ