星月夜

ピアノ曲集星月夜

千原英喜:作曲

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歌心あふれる34のピアノ小品

東洋と西洋が溶け合う千原英喜ならではの美しいハーモニーと、思わず口ずさみたくなる、ハートウォーミングなメロディーが魅力。
まるで画集をめくるように、1曲1曲異なる個性の溢れる作品に出会える曲集です。

どんなふうに音楽と関わりはじめましたか?
小学校3年生でピアノを、4年生で作曲をはじめました。ピアノソナタや笛のアンサンブルを作っては、小学校の先生にできあがった作品を見せて、地方の音楽コンクールで一等賞をとったこともありました。幼いころからラジオにかじりついて音楽を聴いていたので、自然と知識が身についたのかもしれませんね。
ピアノ曲の作曲をするうえで一番大切にしているものは何ですか?
ピアノ本来の響きの美しさを極めたいです。このメロディーはどんな音域で奏でたらいいか、伴奏はどうするか、どう転調して音/色彩に変化をつけていくか、みたいなこと。鍵盤と指との絶妙な感触というか、弾いていて指が喜ぶ、ということも私には大切ですね。
ある程度、曲の完成形ができてからも「型」だけで満足して終わってしまっていないか、音楽が「もっと大きくふくらんでいきたい!」と言っていないか、ピアノと対話して書いていきます。いつも新鮮な気持ちで曲と向き合うように心がけています。


『星月夜』に込めた想いを教えてください。
ピアノの作曲は、メロディーを浮き立たせながら音に動きをもたせるという独特の難しさがあったので、弾いてくださる方をイメージして音数を考えました。『星月夜』には自分なりの「メロディーの歌い方」というものを込められたのではないかと思います。
聴くと元気をもらえる曲、悲しい時に気持ちに寄り添う曲…そういう曲集ができたらいいなと思い、いろいろなスタイルで自由に書きました。
今、地球規模で災難があるし、先行きが見えない不安もあります。音楽は物質的に役に立つことはないけれども、誰かの心に寄り添うことはできると思うんです。こういう時代に音楽を書かせていただける幸せをかみしめて、「自分に何ができるのか」を問いかけながら作曲しました。
表紙デザインはいかがですか?
前向きな明るさを感じられる表紙になればと思っていました。イラストレーターさんとの打ち合わせで、僕の好きな尾形光琳の『紅白梅図屏風』の例を出したので、それを取り入れていただいたのではと思います。
柿本人麻呂の「天の海に 雲の波立ち 月の船 星の林に 漕ぎ隠る見ゆ(『万葉集』巻七雑歌冒頭)」という幻想的な句があります。「天の川を見ていると雲の波が立っていて、船に見立てた三日月が星の林に見え隠れする」という内容です。その歌を思い出しましたね。そういう目で見ると「古代」である一方、「未来」をもイメージさせますね。時間という概念のない宇宙のイメージの中に、時計の針が描かれていることで“刻(とき)”を感じます。
見方によっていろいろな解釈ができて面白いですね!
演奏する方へのメッセージをお願いします。
イメージを持って弾いてもらえるといいかもしれませんね。本を読んで、絵を見て、感受性を豊かに広げてもらって。『星月夜』は、じっくり長い時間をかけて、いつまでも弾いてほしい曲集です。弾き方をあまり固めずに、その時に感じたことを表現すれば、その中で違う自分が見つかることもあります。大人が弾けば大人の味わいがあるし、子どもは子どもなりにそのときの自分を精一杯注ぎ込んでほしいな。弾く人それぞれの“とっておきの曲”が見つかれば嬉しいですね!
千原英喜 Hideki Chihara
東京藝術大学音楽学部作曲科卒業、東京藝術大学大学院修士課程修了。 東京藝術大学芸術資料館作品買上。日本音楽コンクール、新波の会・創作歌曲コンクール、トリエステ国際コンコルソ、カール・マリア・フォン・ウェーバー作曲賞、グィード・ダレッツオ・コンコルソなどに入賞。 コンテンポラリー(現代音楽)の創作時期を経て、現在は合唱曲・歌曲を中心に、ひとつに『ラプソディー・イン・チカマツ』など古典や伝統芸能、民謡などを素材とするもの、ふたつに『おらしょ』『ミサ曲・日本、とこしえに美しく』など、日本の民俗(族)性や宗教性と西欧とのかかわり・文化混交をテーマにしたもの、みっつに『みやこわすれ』や『南の絵本』のような歌謡曲やポップスに繋がる歌心の豊かさと親しみのあるもの、よっつに、合唱=Classical Musicとしての認識と標榜として『シューベルト・冬の旅』、『シンフォニー・トランスクリプション』など、これら、夢と希望、愛と祈りの曼荼羅宇宙 “千原ワールド” を展開し、不動の人気を誇る。 ピアノ曲集に、『こどものためのピアノ曲集「さよならさんかく」』(カワイ出版)がある。

ピアノ曲集星月夜

EFCD-4238 定価:2,700円+税

発売元:フォンテック

ピアノ演奏:藤澤篤子/松本 望

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CD演奏者・ピアニスト
こんな曲集あったらいいな…の思いが形になりました。 弾く人も、聴く人も、子供も、大人も、みんなが楽しめて心豊かになる千原作品の数々。 『星月夜』の音たちは、私達にたくさんの物語を聴かせてくれます。 懐かしい気持ちや風景。ちょっとドキドキしたり キュンとしたり。 想像の翼をうんと広げていろいろな街へ!国へ!!宇宙へ!!! それぞれの感性で楽しんで弾いて下さい。 ずっと側に置いておきたくなる、そんな曲集です。(藤澤篤子)
この曲集では、親しみやすいメロディーを持つ曲から、変拍子や無調の曲まで、作曲家千原英喜先生の自由で楽しい発想によるあらゆる音楽の世界を味わうことができます。楽譜に記されている情報を元に、最大限の想像力を働かせて、各曲の独自の世界を存分に楽しんでください。かなり大胆な強弱やアゴーギクの変化があっても面白いですし、楽譜の解釈によって様々な演奏の可能性があると思います。CDの演奏は可能性の一つとしてご参考にしていただけましたら幸いです。(松本 望)
藤澤篤子 Atsuko Fujisawa
相愛女子大学(現相愛大学)音楽学部器楽科ピアノ専攻卒業。多くの声楽家、合唱団とリサイタル、コンクール、CD録音等で共演。東芝EMIより「日本の四季」「方舟」、BMGビクターより「風に鳴る笛」等がCD録音される。『サウンド・ルート2002日本⇄ロシア』にて、高嶋みどり作曲〈マウイの風 ピアノのための〉を初演し好評を得た。また、日本のみならず海外でのコンサートやフェスティバルにも多数出演し、Bob Chilcott氏やJurgen Fasbender氏とも度々共演を重ねている。オーケストラとは「管弦楽とピアノの為のカプリチオ」「動物の謝肉祭」などで共演。1992年長井賞、2008年藤堂賞受賞。
松本 望 Nozomi Matsumoto
北海道出身。東京藝術大学大学院修士課程作曲専攻修了。パリ国立高等音楽院ピアノ伴奏科首席卒業。2003年東京文化会館主催合唱作品作曲コンクール最優秀賞、受賞作をはじめ自作曲集、編曲集等の出版多数。2008年度文化庁新進芸術家海外留学制度派遣研修員。2009年第55回マリア・カナルス国際音楽コンクール・ピアノトリオ部門第1位。2017年よりアンサンブルピアノのための入門書である『合唱エクササイズ・ピアニスト編』(カワイ出版)をシリーズで刊行中。現在、国立音楽大学ピアノ科、洗足学園音楽大学作曲科、各非常勤講師。

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