白黒クジャクと思い出の歌

ピアノ曲集

白黒クジャクと思い出の歌

物部一郎:作曲

商品詳細はこちら
立ち読みはこちら

覚えていますか、

あの日のやさしさ―

忘れかけていた思い出が、そっと寄りそう21色のメロディー

物部一郎によるオリジナル・ピアノ作品集。
元気で勢いのある曲から、心に響く叙情的な曲まで、子供も大人も味わい深く楽しめる曲集です。

どのように作曲するのでしょうか?
まず、どういうテーマで作曲するのかを考えて、それに合わせてメロディーを作っていくことが多いですね。一つのメロディー、モチーフを大切にして展開させていきます。あとは、作品に自己流の習慣的な書き方が出ないように、少しでも弾きやすくなるように磨き上げていく、という作業を大事にしています。特に清書するときは、音符の並びに視覚的な独自性が出ていないかを、念入りに確認しています。
叙情的な曲が印象的ですが、作曲するときに意識していることはありますか?
私が大切にしているのは、メロディーの音と音の間の繋がりがもつ「歌ごころ、ロマン」です。演奏してくれる人たち、みなさんそれぞれの歌いかたがあり、曲の解釈があります。世の中の動きが複雑で速くなり、音楽の叙情性も常に変わっていきますが、私のメロディーを次の世代の人たちがどう受け取ってくれるのか。そういうことを考えています。
どんな時に曲が思い浮かびますか?
家の中など普段の生活の中で浮かんでくることが多いです。最近は、病院の待ち時間で思いついたり(笑)五線紙を常に持ち歩くようにして、アイデアをすぐに書き留められるようにしています。
作品にまつわるエピソードなどありましたら教えてください。
若いころ、ラテン音楽のバンドでピアノを演奏していた経験が、『目覚めのボサノバ』『スピリット・ダンス』『海鳴りのスケルツォ』のリズムや響きに影響していると思います。
また、私は尺八や琴など、和楽器の作品もたくさん書きますが、『琴のバラード』はまさに、和楽器から発想した作品です。
最後に、この曲集を演奏してくださる方々へ、メッセージをお願いします。
若い方でも、大人の方でも、その人なりの「歌ごころ、ロマン」を感じて弾いてほしいです。私が書いたメロディー、スラーひとつひとつに、さまざまな解釈、感情があります。唯一の正解はありません。私の曲に魅力を感じていただけましたら、その思いを大切にして弾いてもらえれば嬉しいです。
物部一郎 ichiro Mononobe
東京藝術大学作曲科卒業。大阪教育大学名誉教授。関西放送、テレビにて作曲、編曲、指揮、演奏で活躍。 主な出版作品に、『STEP TO PIANO』『みんなのピアノ曲集』(カワイ出版)、『ピアノ連弾作品集「楽しい世界の民謡」』(音楽之友社)等がある。創作は広範囲におよび、邦楽分野では『琴・尺八のための幻想』『尺八のための「竹の流動」』、器楽分野ではマンドリンや吹奏楽ほか、歌曲や合唱曲なども多数作曲。校歌、団歌、社歌などは100作品以上。大阪ジュニアバンド音楽顧問、NPO国際音楽協会、元クラボー合唱・合奏巡回審査員長及び講評者、全日本ピアノ指導者協会(ピティナ)奈良支部顧問などを歴任。

ピアノ曲集

白黒クジャクと思い出の歌

EFCD4243 定価2,970円(本体2,700円)
発売元:フォンテック
ピアノ演奏:渚 智佳

商品詳細はこちら

ピアニスト 渚 智佳さん 全曲を演奏して
この曲集を弾いていて感じるのは、とにかくピアノという楽器が美しく豊かに響くように書かれていることです。「ピアノが喜んでいる!」という感覚です。次に、リズムの躍動。シンコペーションや、軽やかな拍の律動感に、身体の中からわくわくしてきます。そして、“歌”。どことなく懐かしさを感じさせるメロディーは、物部先生の和楽器への造詣の深さによるところかもしれません。

テクニック的にも様々な要素が盛り込まれ、『花と風のインヴェンション』における複調や、『五度円のワルツ』におけるすべての調性の体験など、教育的意図に富んだ充実した内容です。それでいて、純粋に「いい曲だな~」「楽しいな~」と心から思える作品ばかりです。この曲集の録音に携わることができ、本当に幸せです。
子どもから大人まで多くの方々に、ご自身の気持ちを重ね合わせて弾いて頂けたら嬉しく思います。
渚 智佳 Chika Nagisa
東京音楽大学付属高等学校ピアノ演奏家コースおよび同大学同コース卒業。東京藝術大学大学院修了。全日本学生音楽コンクール全国大会高校の部、園田高弘賞ピアノコンクール、コンセール・マロニエ21等のコンクールで優勝。東京都交響楽団、チェコ・フィル八重奏団をはじめ内外のオーケストラやアーティストと共演。全音ピアノライブラリーCDシリーズ(フォンテック)では「モシュコフスキー:15の練習曲」「バッハ:インベンション」など録音多数。演奏活動の傍ら編曲等も手掛け、「R.シュトラウス:英雄の生涯(吹奏楽編曲)」(フォスターミュージック)が出版されている。ヤマハ音楽振興会にてピアノ指導法講座、教材曲集の編纂や録音にも多く携わる。現在、東京音楽大学専任講師。ヤマハ音楽研究所研究員。

トップへもどる