泰西童話によるピアノ曲集

もしかしてグリム

泰西童話によるピアノ曲集

青島広志:もしかしてグリム

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青島広志がグリム童話を「音」で描く、唯一無二の 音楽 ものがたり
この曲集は、メヌエットや変奏曲、コラール、民謡、フーガから近現代風の曲まで、
さまざまな時代様式や形式の作品が24の調で紡がれ、グリム童話の物語のように多彩な作風が楽しめます。

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作曲者インタビュー

曲集のタイトル「もしかしてグリム」には、どのような意図が込められているのでしょうか?
私は、ものごとを断定するのが好きではないので、音楽も「こうでなくては!」という考え方は一番良くないと思っています。その意味で「もしかして」と付けました。
写真(右):自筆楽譜
この曲集には24のグリム童話が出てきますが、どのように選んだのでしょうか?
物語の一部が音楽になり易いこと。同じようなタイプになるのをできるだけ避けました。
青島先生にとって「ピアノ」は、どんな存在ですか?
小さい頃、ずっと家の中にいて、オルガンだけが友達でした。小学生になったとき、祖母が父に頼み、ピアノが家に来ました。それからは一番の宝物です。これがなくては音楽でものが言えません。ただし、そのために作曲するのは、とても勇気のいることでした。即興の方が良い音楽を作れるかも……。
タイアップCDの演奏者のお二人(川口晃祐さん、智輝さん)についてお聞かせ下さい。
川口さんたちは私の推薦です。グリムが兄弟だということと関連があります。
よく練習して下さるし、また、演奏家としては例外的にお人柄が良く、さわやかな方です。
写真(左):智輝さん、(右):晃祐さん
この曲集を演奏する方へのメッセージをお願いします。
あなたが、楽典や音楽史をよくご存知なら、楽譜を見ただけでピンと来ると思うのです。そうでない方は、先生と一緒に考えるか、全音から出ている私の楽典や楽式論の本をぜひご覧ください。
グリムの原作をお読みにならなくても良いのですが、演奏する際にお客さんとの交流のために話すのなら、やはり読むべきでしょうね。
指導者の方へのメッセージをお願いします。
先生がご存知の知識を総動員させてください。
また、仮に先生は完璧に弾けなくても、生徒さんの前で必ず音を出してください。演奏は年齢を経るにつれて、その音にその人の経験がでるものです。それを信じて!
青島広志プロフィール
1955年東京生まれ。東京藝術大学および大学院(作曲科)修士課程を首席で修了。
これまでに作曲した作品は200曲以上に及ぶ。ピアニスト・指揮者・解説者としての活動も44年を迎え、コンサートやイベントのプロデュースも数多くこなしている。
テレビ「題名のない音楽会」「世界一受けたい授業」、ラジオ「高校講座」などに出演。著書に「究極の楽典」「名曲の設計図「名曲の完成図」「名曲鑑賞美術館 うたって きいて」「ピアノのための楽式論」「ピアノのための泰西名画集」「ピアノのための《万葉の杜》」「モン・ペール・ロワ(ピアノ連弾)」「オリンポスは笑う(ピアノ連弾)」(以上、全音楽譜出版社)など多数。東京藝術大学講師、洗足学園音楽大学客員教授。日本現代音楽協会、作曲家協議会、東京室内歌劇場会員。

CD情報

泰西童話によるピアノ曲集CD 青島広志:もしかしてグリム

定価:2,700円+税

発売元:フォンテック

ピアノ演奏:川口晃祐/川口智輝/青島広志

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ピアニストより
初めて楽譜を開いた時からこの作品集の魅力にとりつかれました。
まるで絵本を読み進めるように、次から次へと音の物語が広がっていく。
ピアノの初心者から(難曲もたくさんありますが…)愛好家、プロの方まで、世代や国境を越えてずっと愛され続ける作品集だと思います。
皆様にとってきっと素敵な出会いになることでしょう。
川口晃祐、川口智輝[川口兄弟]プロフィール
それぞれ東京藝術大学を経て、同大学院修士課程ピアノ科を修了。大学院在籍中、パリに留学。
ソロ・デュオの幅広いレパートリーを有し、本格的なクラシックコンサートから学校公演まで、全国各地で幅広い演奏活動を展開している。洲崎久美子氏、福井尚子氏、青柳晋氏、カロリーヌ・サジュマン氏、ジャン=マルク・ルイサダ氏らに師事。
幼少の頃よりその才能を認められ、8歳でオーケストラデビュー。ソロではそれぞれ、全日本学生音楽コンクール、京都ピアノコンクール、宝塚ベガ学生ピアノコンクール、長江杯国際音楽コンクール、日本クラシック音楽コンクール、吹田音楽コンクール、摂津音楽祭、飯塚新人音楽コンクール、フレッシュ横浜音楽コンクール、ルーマニア国際音楽コンクール、アジア国際音楽コンクールなどで優勝、上位入賞。2012年、兄弟でのデュオに対して青山音楽賞(バロックザール賞)を受賞。
東京ニューシティ、日本センチュリー、関西フィル、京響、ザグレブフィル、チェルニーゴフフィルなど、国内外のオーケストラと多数共演。フランス、オーストリア、チェコ、ウクライナなどヨーロッパ各地での演奏会、大使館での演奏会に出演するなど、活動の幅を更に広げている。
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