【ビデオレター】金子仁美《恒星 3Dモデルによる音楽 XIII 〜西村朗氏に捧ぐ〜》(12/21四人組コンサート)
12/21(木)に迫った第29回「四人組とその仲間たち」コンサート
当日初めて発表される新作について、作曲家の金子仁美さんから届いたビデオメッセージと作品解説をご紹介します。
金子仁美《恒星 3Dモデルによる音楽 XIII 〜西村朗氏に捧ぐ〜》
- 演奏:玉井菜採(vn.)
演奏所要時間:約6分30秒
作曲者による解説
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このコンサートシリーズ「四人組とその仲間たち」で私にとって兄のような存在であった西村朗氏が9月7日に旅立たれた。その衝撃はとてつもなく大きい。夏から構想が練られていたこの作品は、無意識のうちに見直され、氏に捧げる作品へと姿を変えた。
恒星にあっては、重力によって水素が圧縮され、ヘリウムに変化する。この作品では、素材としてのヘリウム原子が核となる。星は、水素がヘリウムに変化するプロセスで生まれる膨大 なエネルギーにより光を放つ。それは私にとって西村さんの音楽と重なる。『恒星』は、学生時代からの憧れのヴァイオリニスト、玉井菜採さんに演奏していただける幸運に恵まれた。演奏者として、また教育者としての玉井さんの助言により、今後若い演奏家たちによって演奏されることにも期待を寄せる。演奏者自らのエネルギーにより光を放つ、そのような作品にしたいと考えた。
(金子仁美)