【ビデオレター】長生淳《モートゥス・アニミ 2人のサクソフォン奏者のための》(12/21四人組コンサート)
12/21(木)に迫った第29回「四人組とその仲間たち」コンサート
当日初めて発表される新作について、作曲家の長生淳さんから届いたビデオメッセージと作品解説をご紹介します。
長生淳《モートゥス・アニミ 2人のサクソフォン奏者のための》
- 演奏:彦坂眞一郎(sax.)、彦坂優太 (sax.)
演奏所要時間:約15分
作曲者による解説
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このたびこの『4人組とその仲間たち』にお招きいただきましたこと、とても嬉しく光栄に思っております。と同時にじつは少々戸惑いもありました。自分は新しいものを創造したり未知の沃野を切り拓くという資質には欠けていると思っていますもので。ならば、と考えましたのが、豊かな現代音楽の世界と、そこにこれまであまり馴染みがなかった方々とを、近づけるお手伝いはできないかということです。
この曲は3つの楽章からなりますが、それぞれに根源的な感情―喜怒哀楽の「喜」「怒」「哀」を題材にしております。多くの人にとって身近な、それらの心の動き《モートゥス・アニミ》に寄せて音の身振りやしぐさを書くことで、あまり聴きなれない音であったとしても、伝わるものが多くなるはずと考えました。その伝わるものをより強く深くひろげて下さる演奏の表情をふくめ、これまでより一層聴く楽しみが広がる、その一助となればと願っております。
(長生淳)