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学校教育用 文化箏 羽衣(ZK-40)

文化箏イメージ1

「文化箏」はコンパクトなのに本格派授業に役立つ最適な箏です

文化箏の特徴

  • コンパクトで軽量、サイズ感は変わらず扱いやすい箏!
  • 次の授業まで柱を立てたまま収納できるので、準備が簡単!
  • 選べる磯シールで箏柱の位置を簡単に把握できる!
  • T字ハンドルとチューナーを使って簡単に調弦可能!
  • 教室の机の上で弾くことが可能!
  • 磯のシールに合わせて柱を置くことで、簡単に平調子や民謡調子など合わせることが可能です。
  • は数字譜です。糸の数字を弾けば簡単に曲が弾けます。
    ※講師派遣が可能です。(一部地域ではご要望にそえない場合もあります)詳しくはゼンオンの各本支店・営業所までお問い合わせください。
文化箏イメージ3

サイズは従来の琴の約1/2

文化箏イメージ4

学習机の上におけます
※旧文化箏の画像ですが本体の大きさは同じです

文化箏イメージ3

アドバイザー

兼平佳枝

大阪教育大学

子どもが「音楽的な見方・考え方」を働かせる箏を用いた音楽科授業

平成29年改訂の小・中学校「学習指導要領音楽」のキーワードのひとつに「音楽的な見方・考え方」が挙げられます。『中学校学習指導要領解説 音楽編』において、「音楽的な見方・考え方」とは「音楽に対する感性を働かせ、音や音楽を、音楽を形づくっている要素とその働きの視点で捉え、自己のイメージや感情、生活や社会、伝統や文化などと関連付けること」 とされています。『小学校学習指導要領解説 音楽編』においても、「伝統や文化」以外は中学校と同様の記載がみられます 。つまり、音楽を知覚・感受したことと、その音楽の文化的背景を関連付けることが、「音楽的な見方・考え方」ということになります。そして、このような「音楽的な見方・考え方」を働かせることが、「主体的・対話的で深い学び」における「深い学び」の鍵になると言われています 。

今回は、昨年度の小学校の事例に続き、中学校における3事例(器楽1事例、創作2事例)を掲載しました。そのうち、2事例は《さくらさくら》を教材としています。これまでは「まず《さくらさくら》を箏で弾いてみる」という、体験的な活動で終わっていた授業も多かったように思います。しかし、楽曲の「文化的背景」をどのようにとらえるか、その内容をどの活動分野とかかわらせるかによって、子どもが「音楽的な見方・考え方」を働かせる展開が可能になると思います。

もう1事例は、俳句を教材とした創作授業です。俳句は和歌にその起源をもつ、日本の伝統的な定型詩です。そこでは、情景描写と共に、詠み手の生活経験や生活感情が色濃く反映されます。俳句は詠み手の思いや意図を5・7・5の17文字の言葉で表現した芸術です。つまり、国語科では文字が媒体となり、音楽科では音が媒体となり、子どもの内的世界が表現されるのです。
今回の事例では、子ども達が国語科の授業において「修学旅行」という兼題で読んだ俳句に、音楽科では旋律をつけて歌にしています。指導内容を「音の進み方」とすることで、子どもは各自の俳句の基になっている情景や、そこでの思い出に伴う感情をさまざまな「音の進み方」(上行下行、同音、順次進行、跳躍進行)を意識して表現していきます。今回の事例では、子どもは民謡音階に調弦された箏を用い、俳句に旋律をつけ歌にしていきます。【分析】の場面で、子ども達は指導者が準備した同じ俳句で「音の進み方」が異なる2つの旋律の演奏を比較聴取し、「跳躍進行で最後に上行していくと大きな花火の後で、さらにもっと大きな花火がドカンと打ちあがった感じがする」等のように、音の進み方を知覚・感受します。そして、「音の進み方」について知覚・感受したことを踏まえて、自分の俳句に込めた思いや意図が伝わるように表現を工夫していくという展開になっています。このような一連の活動により、「音の進み方」から知覚・感受したことと、「情景描写と共に、詠み手の生活経験や生活感情が色濃く反映する」という俳句の文化的背景を関連付けるという「音楽的な見方・考え方」を働かせることになると考えます。

学習指導案の「5.教材について」における【音楽の背景】の記載内容からもわかるように、音楽の「文化的背景」をいかに取り扱うかによって、子どもが「音楽的な見方・考え方」を働かせる授業を実現することが可能になるうえ、他教科とのカリキュラム・マネジメントの可能性も見えてくるでしょう。今後の先生方のアイディアで、更なる授業展開の工夫が蓄積されていくことを願っております。

2025年2月28日


平成29年改訂の小学校学習指導要領では、我が国や郷土の音楽の指導にあたっては、そのよさなどを感じ取って表現したり鑑賞したりできるような指導の工夫が求められています。そして、器楽分野では、これまで高学年で取り扱う楽器のひとつとして示されていた和楽器が、中学年でも取り組むことが求められるようになりました。このような指導の実現に当たっては、箏は大変有効だと考えています。

平成10年改訂の中学校学習指導要領の器楽分野で「3年間を通して1種類以上の和楽器を用いること」が必修化されて以来、中学校では箏を中心とした和楽器が各校に配備されました。当初は、先生方も和楽器の必修化に戸惑い、「中学生にどのように箏を弾かせるのか?」「《さくらさくら》を1回ずつ弾かせて終わってしまった」というような声も多数聞かれました。しかし、思いの外、子どもにとってはさほど抵抗なく誰もが容易に音を出せるということや、自由自在に調弦が可能という箏の特性を生かして、器楽分野のみならず、創作分野において音階の学習等にも用いられるようになり、多くの優れた実践が行われるようになっていきました。

小学校でも、箏は誰でも取り組みやすい楽器のひとつだと思います。中学校で和楽器の中でも、特に箏を用いた授業実践が積み重なっていった背景には、「誰でも簡単に弾ける」「表現の幅が広い」ということが挙げられのではないかと考えています。箏の楽譜は数字譜ですので、楽譜の数字通りの絃を弾けばすぐに旋律を奏でることができます。五線譜を読んでドレミに変換し、さらに、それを複雑な運指に変換せねば演奏できないリコーダーと比較すると、取り組みやすい楽器といえるでしょう。それに加え、箏は強弱の変化もつけやすく、右手や左手の奏法によって、豊かな音色の変化も生まれます。これは、小中の校種を問わず、箏を用いる最大のメリットのひとつだと思います。 とりわけ、文化箏は全体的なフォルムが小さいことで絃と絃の幅が狭いので、手の小さな小学生でも弾きやすいうえ、柱(じ)も動かしやすいことがメリットとして挙げられます。さらに、軽量のため、子どもでも簡単に持ち運びができ、かつ、省スペースで楽器を使用できるので、学習内容に応じた様々な楽器の配置も容易です。

 今回は、小学校3年生の音楽づくりと器楽を各1事例、4年生の器楽を2事例、5年生の器楽を1事例、6年生の音楽づくりを1事例、合計6事例の学習指導案を、実際に子どもが授業で記載したワークシートやアセスメントシートや、使用した音源と共に示しています。いずれの事例も、〔共通事項〕の学習を支えとして、子どもが「音楽的な見方・考え方」を働かせることが可能な実践になっています。今後の箏を用いた授業実践の一助となれば幸いです。そして、これを機に子どもがさらに楽しく取り組める箏の授業実践の可能性を見出していただきたいと思っております。

2024年3月30日

授業紹介事例集

事例紹介


視聴動画  ※各音階の響きの違いを聴けます。

石上則子

アドバイザー

石上則子

元東京学芸大学 准教授  Azusawa Music Education Institute

「我が国の音楽に使われる五音の音階」で音楽をつくろうとすると、12音のクロマティックでつくられた楽器から、どの音を選べばよいか迷ったり違う音を出してしまったりして、音楽活動が進められず旋律づくりを楽しめないことがありませんか?そんなハードルを下げてくれるのがここに示した「五音音階シート」なのです。このシートは、我が国の代表的な4つの音階の音が鍵盤上で一目瞭然に分かり、シートを置き換えることで、各音階で使われる音の違いも可視化されます。右記「指導案」に、五音音階シートを活用して音楽づくりに取り組んだ事例と。低学年がわらべうた遊びから五音音階シートの一部分を活用して旋律遊びをした事例を示しました。先生方のシート活用のアイディアで、子どもたちが「音階」に興味・関心をもち、音楽活動を楽しんでくれることを願っています。

授業紹介事例集

ダミーイメージ

研究大会日程

2025年度 全国大会・地区大会 日程一覧

■九州

令和7年度 全日本音楽教育研究会全国大会佐賀大会

第66回 九州音楽教育研究会佐賀県大会

第26回 佐賀県音楽居郁研究大会佐賀・小城・多久地区大会

2025年10月23日(木)   
2025年10月24日(金)

「育てよう 音楽と豊かに関わる子ども」
~音楽科及び芸術科音楽における「主体的・対話的で深い学び」の視点からの授業改善と 個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な充実を通して~

  佐賀市立文化会館

■北海道

第67回 北海道音楽教育研究大会 札幌大会

2025年12月5日(金)

「音楽のよさを分かち合い 確かな力を育む音楽教育」

  札幌市教育文化会館

■東北

第73回 東北音楽教育研究大会 福島大会

2025年11月7日(金)

「かがやく瞳・きらめく音・ときめく心を育む音楽の学びを求めて」
~音楽科授業において「主体的に学習に取り組む態度」をどう評価するか~

  ふくしん夢の音楽堂

■関東甲信越

第67回 関東甲信越音楽教育研究会埼玉大会(戸田大会)

2025年11月7日(金)

「アナログ×デジタルで進化(深化)する」  
~音楽の授業における個別最適&協働的な学び~

  戸田市文化会館

■東海・北陸

第19回 東海北陸小中学校音楽教育研究大会岐阜大会

第35回 岐阜県音楽教育研究大会

2025年11月20日(木)   
2025年11月21日(金)

「楽しさと確かさの中に美しさを求める子をめざして」  
~子どもの可能性を引き出す音楽科の授業~

  ぎふしんフォーラム(岐阜市民会館)

■近畿

第67回 近畿音楽教育研究大会兵庫大会

2025年6月20日(金)

「音楽の学びがつなぐ 音・人・未来」

  神戸国際会館

■中国・四国

第56回 中国・四国音楽教育研究大会鳥取大会

2025年11月14日(金)

「おんがくっていいな!」  
~つなげよう 拓こう 未来を 音と心で~

  とりぎん文化会館

教材

楽譜・音楽書の出版、および音楽作品の著作権管理をおこなっています。

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