原田敬子

HARADA, Keiko (1968.4.17-)

「演奏家の演奏に際する内的状況」に着目し、独自の作曲語法を追求している。
NHK交響楽団、読売日本交響楽団、いずみシンフォニエッタ大阪、Ensemble Modern(独)、Elision(豪)他の国際的な団体や、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス現代音楽プロジェクト、ザールランド放送局(独)、Agiago音楽祭(伊)、グルベンキアン財団(葡)、フィルハーモニア財団(白)他や、多くの国際的ソリストの指名により委嘱を受け、一部は国際コンクール課題曲に選定されている。
日本音楽コンクール第1位、安田賞、Eナカミチ賞、山口県知事賞、芥川作曲賞、 中島健蔵音楽賞、尾高賞、輝く女性賞ほかを受賞。欧州各国と東アジアでの招聘個展演奏会は10回を越える。作品はBBC放送局(英国)、ハンガリー国営放送局、サンフランシスコFM局、NDR北ドイツ放送局、ブレーメン放送局(独)ほか海外の多数とNHK FM「現代の音楽」で特集された。またACL韓国支部国際招聘作曲家(’14)、サントリー芸術財団主催「作曲家の個展」(’15)、ISCM「臺北国際 現代音楽祭」(’16)のテーマ作曲家。
研究活動をベースとした創作は’12年に開始、日本の地域で育まれた楽器や声のフィールドワークをベースに地域独特の音文化を、新たな響きと身体表現により発信するプロジェクト「伝統の身体・ 創造の呼吸」で、鹿児島伝統の薩摩琵琶にとって約130年ぶりとなる新曲を若手継承者と共作し初演した(’15 鹿児島市)。続いて同県奄美群島・喜界島の島唄継承促進をテーマに対談生配信と公演実施(’18 喜界町)。引き続く「喜界島と奄美大島 音文化比較プロジェクト」は、芸術文化振興基金(文化庁外郭)ほか、鹿児島県、鹿児島銀行特別協賛、などの助成を得ている。
異分野との創作活動も多く、東京芸術祭オープニング企画「三文オペラ」音楽監督(’18 東京都委嘱)として編作、演奏、指揮を行い、2021年「ふじのくに世界演劇祭」で再び招聘を受けた。第9回シアター・オリンピックス委嘱作曲家(日露共同開催 ’19)として、舞踊振付家の金森穣氏と新作を発表。第55回カンヌ映画祭特別招待作品「鏡の女たち」(吉田喜重監督)では「広島原爆後」をテーマに約90分の音楽を担当(朝日ベストテン映画祭日本映画第1位ほか)。
3枚目と4枚目の自作品集CD「F.フラグメンツ」「ミッド・ストリーム」(ドイツWERGOとキングインターナショナル出版)は、レコード芸術「特選盤」(’15, ’18)。同アカデミー賞ファイナリスト(’15)、朝日新聞 推薦盤 。
現在 東京音楽大学(作曲芸術)教授、桐朋学園大学講師。静岡音楽館(AOI、静岡市)では毎年50名以上の子どもたちへの作曲体験クラスを担当している。
作品は (株)全音楽譜出版社、(株)東京コンサーツ、Edition Wunn(ドイツ) が出版、管理。
代表作 : ヘヴィ・ウッド 室内楽のための (1998) Ensemble Elision (オーストラリア)委嘱
響き合う隔たり III 独奏楽器群とオーケストラのための(2000-01) 富山市民文化事業団 委嘱
ストラクチャード・インプロヴィゼーション I-X (2004-05) 室内楽のための
(副題 : 鈴木忠志氏の演出作品にインスピレーションを受けた10の作品)
ピアノ協奏曲 独奏ピアノとオーケストラのための(2013-15) 「サントリー作曲家の個展」初演
Still / Speed /Silence 新作舞踊の音楽(2018-19) : 第9回シアターオリンピックス委嘱(’19)

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