池辺晋一郎IKEBE, Shin-ichiro(1943.9.15-)

PIANO CONCERTO No.1(1967)

ピアノ協奏曲 I

楽器編成
1(=picc)1(=eh)1(=Ebcl)1-1.1.1.0-timp.perc(2):sus.cym/tgl/woodblk/BD/SD/frusta/xyl-cel-hp-str-solo pt
演奏時間
10’00”
カテゴリー
オーケストラ
初演
1967. Tokyo. Tokyo National Univ. of Fine Arts and Music Student Orchestra,cond. by Kotaro Satoh,Okitaka Uehara(pf)
曲目解説
1967年の、東京芸大学部卒業作品である。前年に大規模なオーケストラ曲を書いており(日本音楽コンクールで1位になった「管弦楽のための2楽章《構成》」)、それと対照的に1管編成の簡潔な曲を目指した記憶がある。とはいえチェレスタとハープも入っており、小さいとも言えない。つづけて演奏される3つの楽章から成る。
「Ⅰ」はやや速いテンポ。弦で示される冒頭のテーマは変拍子で12音的。ピアノ・ソロはトッカータふう。やがて、緩い「Ⅱ」へ移る。ソロと木管の対話で進むが、後半「コラールとシャンソネッタ」と記された部分になる。弦がコラールを、ソロがシャンソネッタを担当しつつ「Ⅲ」へ。ソロによるプレストのカデンツァで開始する。そのあと活動的なディヴェルティメントになり、ラストはプレスティシモ。冒頭の12音テーマの変形で終わる。
 当時学内で評判が高かった1年上級の上原興隆さん(現在東京学芸大名誉教授)に演奏を依頼した。オーケストラは学内の友人たち。指揮は、同級で親友だった佐藤功太郎君(2006年のその早逝は本当に悲しかった)。2023年9月15日、東京オペラシティでの僕の80歳バースデイコンサートで、実に56年ぶりの「最初の」再演。気鋭の北村朋幹君のソロ、僕にとって最も親しいオーケストラである「オーケストラ・アンサンブル金沢」を、畏友・広上淳一さんが指揮してくれた。

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