- 日本語
- ENGLISH
福士則夫FUKUSHI, Norio(1945.2.15-)
SEIGAI-HA for Six Percussionists(2015)
青海波 6人の打楽器奏者のための
- 楽器編成
- perc(6)
- 演奏時間
- 13’30”
- カテゴリー
- 室内楽(3人以上)
- 委嘱
- パーカッション・ミュージアム
- 初演
- 7 March 2015. Tokyo. Mitsuyo Wada,Shinya Matsushita,Hisao Horio,Isao Murai,Ky?ko Kat? and Akihiro Oba
- 録音
- ALCD-7288,7289
- 曲目解説
-
留学時代に訪れたナポリ近郊の地中海を背景にした神殿、ギリシャ時代の遺構がそのまま残るパエストゥムの巨大な石柱群が作品の発想に大きく関わっている。
縦軸に響く音はフィボナッチ数列の規則に従って杭のように打たれ、その隙間にはトリボナッチの数列による響きのカケラが撒かれるが、徐々に組み合わされて波のようにうねり重層化し、一打一粒の点から面への響きへと拡がるグラデーションが時空を覆い、杭の存在は背景となる。杭はさまざまな顔貌として現れるがその役割は変わらない、杭は作品の背骨である。
2011 年の「海を渡る鐘の音」は東北地方の震災で亡くなった方々への鎮魂として書いたものであり、それに続くこの作品は四方の海が静かで平和な意味を表す「四海波静か」に口調を似せた言葉をタイトルとして使用し、残された方たちへのサポートメッセージになればと2015 年パーカッション・ミュージアムのメンバーのために書いたものである。
青海波(せいがいは)はペルシャ・ササン朝の紋様が起源とされ、のちに中国を経て伝わったとされている。同心円を重ねた波の紋様で、日本での名称は舞楽「青海波」の装束に使われたのが起源になり、今では目出度い紋様として様々なところで見ることが出来るが「未来永劫に亘る平和」を願ってタイトルとした。
楽器愛好家や音楽教育に携わる方々に幅広い楽器・教材を提供しています。