SKOAL! for Solo Percussion（2017）

打楽器奏者の菅原 淳70 歳を祝って書いた作品。2017 年のリサイタルのために作品依頼があった時、楽しいものが書ければと喜んで引き受けた。有史以前、物を打ち鳴らす始まりは石や木や骨片などを想像するが、音が発生する現象に興味を持ち叩くだけでなく、擦る、弾く、吹く、投げるなど音を探す広大な打楽器の世界は今も自分の中で膨張し続けている。使用する楽器が調整された鍵盤打楽器でも、台所で肉をこねる時に使う27 センチのステンレスボウルであっても同列である。
菅原氏とは半世紀の付き合いで、その間に書いた打楽器作品に使用したおもちゃ類が次々と登場する。見て聴いて楽しめるのは聴衆だけで、演奏難度は高い。