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鈴木輝昭SUZUKI, Teruaki(1958.2.16-)
CARMINA,for Counter-tenor,Tenor,Baritone,Cello and Piano(2024)
カルミナ~3人の声とチェロ、ピアノのための
- 楽器編成
- CT,T,Bar,vc,pf
- 演奏時間
- 12’00”
- カテゴリー
- 室内楽(3人以上)
- 委嘱
- Point de Vue vol.17
- 初演
- 30 April 2024. Tokyo. Noriyuki Kubo(CT),Seiji Kanazawa(T),Kouhei Otsu(Bar),Koya Suzuki(vc),Azusa Suzuki(pf)
- 曲目解説
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《カルミナ》は、3人の声──カウンター・テノール、テノール、バリトン──と、チェロ、ピアノによる五重奏編成のアンサンブルである(カウンター・テノールのパートは、場合によってはアルトによる演奏も可)。
紀元前65~8年に生きた、古代ローマ 南イタリアの詩人ホラーティウス(Quintus Horatius Flaccus)の代表作である、全四巻から成る『歌章〈Carmina〉』より第3巻-13をテキストとした。
ホラーティウスの『歌章』に綴られる詩は主に抒情詩で、本テキスト3巻-13は、4行四つのスタンザで構成されている。ホラーティウスの故郷ウェヌシアにあったとされる~バンドゥシアの泉~が擬人化されたレトリックで詠まれており、神話的世界が絵画のように描き出されている。
原詩ラテン語による発音は、音楽の構想上欠かせないものであり、声が発する“音(おん)”としてのマテリアルは楽音の一部として機能する。
声楽パートはポリフォニー、ホモフォニー双方の形態をシーンに応じて展開し、且つチェロ、ピアノとの多層的な共奏が、様々な音像として構成されている。
この編成の奏でる響きを古代地中海の光と色彩、伝説的な空間を媒介に聴き取りたい、その幻想の中に身を投じて、私は音による絵画を創り出したい、と筆を進めた。
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