薮田翔一YABUTA, Shoichi(1983.8.17-)

LHOTSE for Marimba(2022)

ローツェ マリンバのための

楽器編成
mar
演奏時間
10’00”
カテゴリー
ソロ
委嘱
岩見玲奈
初演
16 October 2022. Osaka. Reina Iwami(mar)
曲目解説
 この曲はマリンバ奏者の岩見玲奈さんの演奏からインスピレーションを受けて作曲しました。力強く鋭い岩見さんの打鍵から生まれる音は、高く垂直に立ち上がります。
 その様な音の印象から、ヒマラヤ山脈の山の一つで垂直に近い壁があるLhotse(ローツェ)をタイトルにしました。
 この曲は、短い8楽章で構成されています。各楽章は連続して演奏されます。

1. C音を起点に始まった音楽は、激しい上行、下降音型を繰り返します。その中でF音、G音、Bbと軸となる音を増やしながら音楽を展開していきます。

2. 第3楽章への移行部で、第1楽章と対照的に作られています。

3. ƒの不協和音程とπの協和音程に間(休符)を挟みながらリズミカルに繰り返す事で音楽を展開していきます。
一箇所を除いて、すべての小節の一拍目に休符が入っています。

4. 旋律、テンポの変化、強弱、音の厚みの変化に焦点を当てた楽章です。波の様に音が押し寄せ、音楽を展開していきます。

5. 4音から成るアルペジオと間(休符)が交錯する楽章です。すべての間は、奏者に委ねられています。

6. 単旋律を軸に、時折出現するハーモニーが色彩を加えていきます。5楽章に続き、随所に間があり、さらにテンポの変化が加わります。

7. ƒの不協和音程とπが交錯する音楽です。不協和音程の残響の中に、協和音程が微かに入り込み音響を作っていきます。

8. 速い音型と5度音程のƒが、交錯する音楽です。これまでπで鳴っていた協和音程がƒになり、音楽の軸を作っていきます。

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