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川島素晴KAWASHIMA, Motoharu(1972.1.12-)
Sonate fur Kla-vier allein fur Klarinette und Klavier(2007)
無伴奏Kla-vierソナタ クラリネットとピアノのための
- 楽器編成
- pf
- 演奏時間
- 15’00”
- カテゴリー
- デュエット
- 委嘱
- 全音楽譜出版社
- 初演
- 14 December 2007. Tokyo. Hideo Kikuchi(cl),Takashi Niigaki(pf)
- 曲目解説
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《無伴奏ソナタ》とは、随分と伝統的な名称であるが、クラリネットとピアノの二重奏なのに「無伴奏」と称する矛盾がある。ここでは、「クラリネット=Klarinette (Kla.と略記される)」と「ピアノ=Klavier」を一心同体と見立て「Kla-vier」なる造語をもって表記し、あくまでも「独奏曲」として作曲した。独奏曲でも伴奏を伴わせることは可能だが、極力そのような「伴奏」をも排除した。
ここでは2つの構造視点が適用される。第1の視点では2楽器は同期し、旋律構造とハーモナイズを主体としている。当初は2つの楽器それぞれの特徴を誇示するが、次第に融和合成される。第2の視点では、演奏行為の観点から「同じこと」を実行しようとするが、2楽器の構造的相違によって結果は「異なった」ものとなり、一種のヘテロフォニーを形成する。この状態は、厳密には1楽器としての見立てを超えているが、「無伴奏」という枠を超えるものではない。これら2つの視点は次第に境界不明分となり、新たな楽器「Kla-vier」の音楽を確立していく。
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