新実徳英NIIMI, Tokuhide(1947.8.5-)

CHAMBER CONCERTO III “Around Nothing”(2024)

室内協奏曲III-無のまわりで- A.E.121

楽器編成
1(=picc).1.1.1-1.1.1.1-perc(2):vib/BD/sus.cym/tam-t/antique cyms/SD/rattle/frusta/tamb/t-bells/mar/hyoshigi-hp-pf-str
演奏時間
18’00”
カテゴリー
オーケストラ
委嘱
全音楽譜出版社
初演
11 December 2024. Tokyo. Tokyo Sinfonietta, cond. by Yasuaki Itakura
曲目解説
『老子道徳経』は、万物は「有」から生まれ、「有」は「無」から生まれると説く。これはまさしく宇宙物理学のいうビッグ・バンの「無」→「有」→「万物」である。であるならば「無」には何か見えないものが「ぎっしりと詰まっている状態」と想像できる。このことが私の作曲時の想念の中心にあった。曲は〔序〕に続く〔Ⅰ~Ⅶ部〕と短いコーダで構成される。全体は循環的でもある。作曲に当たっては、東京シンフォニエッタがソリスト集団であることを意識し続けたことを記しておきたい。昨年9月7日、無二の朋友・西村朗が帰らぬ人となった。かえすがえす残念なことで、私の中にはそれを信じられない心が残っている。彼の「不在」は私の中で「在」として、ますます濃いものとなっていく。が、永訣(わかれ)は永訣だ。「Around Nothing」に彼のイニシャル「A.N.」を刻印した。曲中、随所に「弔鐘」が鳴り響く。サヨナラ、友ヨ、イツカ、向コウデ会オウ。―「イツカ、向コウデ」(長田 弘)

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