- 日本語
- ENGLISH
新実徳英NIIMI, Tokuhide(1947.8.5-)
THE WASTE LAND I-II-III, for Piano and Percussion(2023)
荒地 I-II-III ピアノと打楽器のために A.E.118
1. The Burial of the Dead/2. A Game of Chess/3. The Fire Sermon
- 楽器編成
- pf, perc
- 演奏時間
- 20’00”
- カテゴリー
- デュエット
- 委嘱
- 全音楽譜出版社
- 初演
- 21 December 2023. Tokyo. Toshio Nakagawa(pf), Shiniti Uéno(perc)
- 曲目解説
-
昨春(2022年)、T.S.エリオットの『荒地』と出会い、何よりもその原詩の語り口の「カッコ良さ」と「スピード感」に惹かれ、昨年末、そのエクフラシス(絵画、詩⇔音楽)を思いたった。かなり難解な作品であり、その意味と背景の理解は主に岩崎宗治氏の訳と解説に助けていただいた。
僕の音楽は詩を音楽に翻訳するものではもちろんない。時に「伴走」し、時に「迷走」し「脱走」する。
死と再生、聖なるものと俗なるもの、豊穣と荒廃、秩序と無秩序、正常と狂気、戦争と平和、愛と愛なき情欲、文明とその終末、それらの間の様々なグラデーションを想像しつつ作曲するのは思った以上にスリリングな作業だった。エリオットの『荒地』はⅤ章から成るが、今回の作品はⅢ章までのekphrasisである。いずれⅣ・Ⅴへの展開を考えている。
奇妙な歪みがあるかもしれないこの作品に、真正面から取り組んで下さったお二人に、そして貴重な機会をいただいた全音楽譜出版社とスタッフの方々に心よりの感謝を表します。
楽器愛好家や音楽教育に携わる方々に幅広い楽器・教材を提供しています。