- 日本語
- ENGLISH
加藤昌則KATOH, Masanori(1972.11.12-)
TRIO CONCEERT for Oboe (doubling Cor Anglais), Basson and Piano(2014)
トリオ コンセール オーボエ(およびイングリッシュホルン)、ファゴットとピアノのための
- 楽器編成
- ob(=eh), bn, pf
- 演奏時間
- 8’30”
- カテゴリー
- 室内楽(3人以上)
- 初演
- 21 May 2014. Tokyo. Shoko Ikeda(ob), Ayako Kuroki(bn), Masanori Kato(pf)
- 曲目解説
-
プーランクの「トリオ」は有名な作品だが、私がプーランクに興味を持ったのもこの作品がきっかけだったと記憶している。
大学の試演会などでは、この作品が盛んに演奏されていたが、いざこれを一般的なコンサートでプログラミングすると、編成が特殊故、他の曲を組み合わせるのが苦労するという話も聞いていた。ジャン・フランセに同編成の作品があるが、こちらも楽章を持った大きめな規模の作品。いわゆる単一楽章のこの編成のための作品があってもいいのではないかと思い、書き下ろしたのが「Trio Concert」である。
この作品を書く少し前に、スコットランドを旅する機会があった。ある村を訪れたところ、たくさんのうさぎに遭遇し、その田園風景と相まって、これはまさにピーターラビットの世界ではないかと興奮した。この体験と、架空のウサギの愛らしさや悪戯、田園の光景を半ば映像的に書いた。
イングリッシュホルンの持ち替えも必要であるが、オーボエとの音色の対比も演奏効果として大きく聴衆を楽しませるのではないかと思う。
テンポの変化の頻度が多かったり、休符も部分的には多いが、そうしたあたりは場面転換や、ウサギ特有の静と動のコミカルな動き等を大いに想像して、音楽として膨らませていただければと思う。
プーランク、フランセと共にコンサートのプログラムを占める定番曲になったら嬉しいし、このトリオ編成の公演や演奏が増えていくことも願って書いたことも最後に付記しておく。
楽器愛好家や音楽教育に携わる方々に幅広い楽器・教材を提供しています。