西村 朗NISHIMURA, Akira(1953.9.8-2023.9.7)

THREE ETUDES FOR PARADISE BIRDS, for Piano(2023)

極楽鳥たちへの3つのエチュード

I. 歌/II. 姿/III. 踊り
楽器編成
pf
演奏時間
13’00”
カテゴリー
ソロ
委嘱
飯野明日香
初演
2023. May 20, Tokyo. Asuka Iino(pf)
曲目解説
 パプアニューギニアに、極楽鳥と呼ばれる美しい鳥たちが生息している。天敵が居らず食物の豊かな「極楽的」環境の中で、そのオス鳥たちは生涯を恋に捧げる。個性的な鳴き声、びっくりするほど特異で魅惑的な姿態、そして技巧を極めたダンス。全てはお目当てのメス鳥を惹きつけ恋を成就させるためのもの。
 このピアノ曲は、極楽鳥たちの素晴らしい命の輝きへの賛歌であり、彼らの日頃の恋のトレーニングのためのエチュードである。もっとも彼らにとっては単に迷惑で無意味なものにすぎないであろうが。
 曲は3つのエチュードからなっており、続けて演奏される。各4分程度で、全曲の演奏時間は12~13分。
〈I〉Singing(歌):曲頭、トリルに乗って「鳴き声の主題」が現れる。この主題のモチーフは第2曲の最後と第3曲の最後にも顔を出す。「鳴き声の主題」の変形と発展で構成されている。
〈II〉Form(姿):強烈な印象を与える派手なデザインの姿を保ちさらに磨くためのエチュード。右手の白鍵音階の音形と左手の黒鍵音階の音形が、離れたり、交わったりしながら色彩と形を生んでゆく。
〈III〉Dancing(踊り):8分の10拍子の高速度舞曲。(3-3-2-2)(3-2-2-3)(2-3-3-2)(2-2-3-3)(3-2-3-2)(2-3-2-3)(2-2-2-2-2)といった分割リズムの小節が目まぐるしく入れ替わる。極楽鳥たちが得意とする超絶技巧ステップのためのエチュード。

 飯野明日香さんの委嘱によって2023年の1~2月に作曲。飯野さんのピアノ演奏の姿と表現は、時に極楽鳥たちをも凌いで華麗である。  

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