西村 朗NISHIMURA, Akira(1953.9.8-2023.9.7)

POEM OF WATER,for Two Pianos(1996)

水の詩曲 2台のピアノのための

楽器編成
pf(2)
演奏時間
18’00”
カテゴリー
デュエット
委嘱
いずみホール
初演
1996. June 7,Osaka. Kaori Kimura,Aki Takahashi(pf)
録音
FONTEC/FOCD-2540
曲目解説
この作品は 1996年、いずみホール(大阪)の委嘱により作曲され、同年6月7日、同ホールで、木村かをりさんと高橋アキさんにより初演され、お二人に献呈されている。曲は次のようなイメージによる2つの楽章から成っている。

[第1楽章:水の鏡]
光と影、大気の流れ、生命の息吹きをうつし、波立ちきらめく水の鏡。
夕暮れ、水の上を祈りの朗唱が渡ってゆく。そのとき、水の鏡は現世を生きる魂の哀しみをうつす。
曲の後半、短い朗唱が、断続的なトレモロ旋律の姿で現れる。

[第2楽章:水の記憶]
現世と来世の境を流れる大河。河岸に火葬される死者の魂は来世へと旅立つ。そして現世の記憶は、河に流される遺骸の灰の中にとどまる。
夕闇の大河。水の面は浄火の炎をうつし、記憶は暗い水中へ、ひとつまたひとつと、瞬時の光のようなものを放って溶け入り、消えてゆく。

インドの聖地バラナシを流れるガンジス河の小舟の上で、夕刻から夜にかけて受けたひとつの印象が、この曲の発想の母胎となった。

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