酒井健治SAKAI, Kenji(1977.8.6-)

VIOLA CONCERTO “Historia” (2019)

ヴィオラ協奏曲〈ヒストリア〉

楽器編成
2(II=picc).2(II=eh).2.2-2.2.0.0-timp.perc(2)-hp-str(12-10-8-6-4),solo va
演奏時間
14’00”
カテゴリー
オーケストラ
委嘱
京都市交響楽団
初演
20. October 2019,Kyoto Concert Hall(Kyoto),Kyoto Symphony Orchestra,cond. by Junichi Hirokami,Koichi Komine(va)
曲目解説
 ヴィオラ協奏曲〈ヒストリア〉は「協奏曲」がもつ独奏楽器と伴奏という古典的な様式に留まらない、そこから演繹される表現の可能性を追求した作品である。また伝統的な音楽語法も再解釈されており、冒頭において一見現代的に見えるヴィオラ独奏の書法は、実際には4声体によるコラール書法を下敷きにしている。また独奏から音楽が染み出し次第にオーケストラに波及する様は独奏と伴奏という関係性を曖昧にし、ドイツやフランス・ロマン派の和声進行が垣間見える瞬間、単純な和声から騒音的な表現へと漸化する様や自然倍音に基づく和声など、多様な音楽語法が用いられている。様々な時代の様式が入り混じる中においても独奏ヴィオラが奏でる歌は超然としており、まるでタイムマシーンの様に独奏楽器が音楽史を巡る旅をするのである。

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