酒井健治SAKAI, Kenji(1977.8.6-)

REMINISCENCE/POLYMONOPHONIE,pour violoncelle solo(2018)

レミニサンス/ポリモノフォニー チェロのための

楽器編成
vc
演奏時間
12’00”
カテゴリー
ソロ
委嘱
堤剛
初演
2. June 2018,Suntory Hall Blue Rose(Tokyo),Tsuyoshi Tsutsumi(vc)
録音
MEISTER MUSIC/MM-4067
曲目解説
『レミニサンス(回想)/ポリモノフォニー』は2014年に書かれたチェロ独奏のための『モノポリフォニー/デフィギュラシオン』を引き継ぐ作品である。バッハの無伴奏チェロ組曲第5番のサラバンドの旋律がこれら2つの作品に共通するモチーフであり、あたかも双子の作品の様相を成す。前作の『モノポリフォニー/デフィギュラシオン』において極大的に展開したモチーフが『レミニサンス/ポリモノフォニー』においては収束していくが、対旋律、喜遊部にストレッタと対位法音楽の語法を導入した前作とは違い、今回は主題と19個の変奏(古典的な変奏曲の形式とは異なり、主題は最後に現れるが)を核に喜遊部が挿入されるという形式になっている。
モチーフとなったサラバンドは単純なメロディーで構成されているように見えるが、特徴的な音程関係を維持しつつ多声部を喚起する単旋律となっており、そのメロディーの分析作業がまさに「モノポリフォニー」(単複旋律)と「ポリモノフォニー」(複単旋律)のコンセプトの違いを追求、まるで表裏一体のような作品群となった。単旋律から複旋律の可能性を引き出す第一部、複旋律が単旋律に収束する第二部と、接頭辞の語順を逆にしただけで、全く異なる音楽が誕生したのである。
この作品は初演者である堤 剛 氏に献呈された。

楽器愛好家や音楽教育に携わる方々に幅広い楽器・教材を提供しています。

PAGETOP