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酒井健治SAKAI, Kenji(1977.8.6-)
MIXTURES,pour quintette à vent(2014)
ミクステュール 木管五重奏のための
- 楽器編成
- fl,ob,cl,bn,hrn
- 演奏時間
- 13’00”
- カテゴリー
- 室内楽(3人以上)、吹奏楽/木管・金管アンサンブル
- 委嘱
- アンサンブル・ミクスト
- 初演
- 17. March 2014,Tokyo Opera City(Tokyo),Ensemble Mixt
- 曲目解説
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「ミクステュール」は、アンサンブル・ミクストの委嘱により2013年の秋から2014年の1月にかけて書かれた。この作品は2つの楽章に分かれており、第1楽章は「ミクステュール」、第2楽章は「パッサカリア」と名付けられている。アンサンブル・ミクストに依頼を受けた際に、それぞれ演奏者の個性が見え、かつアンサンブルとしての個性も発揮出来る様な作品に仕上げたいと思い、第1楽章は様々なジェスチャーが断続的に現れ、それぞれのパートが高度な技巧性を伴いつつ、同時に緻密な合奏能力が要求される。この楽章では数多くのモチーフが現れ複雑に組み合わせられるが、それらは全て1つの軸(中心音)から派生したものである。時計の機構の様に細やかに作られているが、少し距離を置いて見れば一環したオブジェとして成立しているものを目指した。
第2楽章は第1楽章とはまた違った種類のアンサンブルが奏でられる。この楽章ではいかにそれぞれのハーモニーに色彩を伴わせるかが求められ、主題のコラールとそれに続く10個の変奏、コーダから成立する。その中の5つの変奏では、アンサンブルを背景にしたそれぞれ5つの楽器の独奏があり、まるで小さな協奏曲の様相を見せる。コラールは以前僕が書いたピアノ曲「緑の青/青の緑」の第2楽章の冒頭から引用したもので、たまたま制作中にベルリンで聴いたアンサンブル・ウィーン=ベルリンによるニールセンの木管五重奏曲の終楽章のコラール主題に触発、コラールに基づくパッサカリアというアイデアを思いついた。
両楽章は強い対比を示しながらも、全体を通して1つの世界観に集約する様に書かれている。
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