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酒井健治SAKAI, Kenji(1977.8.6-)
WAVERING II,pour timbales solo(2019)
ウェバリング II ティンパニのための
- 楽器編成
- timp
- 演奏時間
- 10’00”
- カテゴリー
- ソロ
- 委嘱
- 窪田健志
- 初演
- 17. October 2019,Toyonaka Performing Arts Center(Osaka),Takeshi Kubota(timp)
- 録音
- Cryston/OVCX-00087
- 曲目解説
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ティンパニのための《ウェバリング II》は窪田健志さんの委嘱によって書かれた。三味線のための《ウェバリング》では空間に向かって音が放射され満ちる様子が描写され、《ウェバリング II》では周期(パルス)がテーマになっている。ティンパニも三味線も音響学的に多分にノイズ成分が含まれており、また豊かな残響を持っている。空気の振動によって生じる波がいわゆる音と呼ばれるのだが、作品で取り上げられる楽器の発生原理そのものにインスピレーションを受けて書かれたものがウェバリングというシリーズである。
名人芸を要求する《ウェバリング II》において時折パルスが知覚出来ない程に極度に伸縮し、また自然現象である残響を書法でもって人工的に再現する事によって新しいモチーフが誕生し展開される。更にいくつかのアクセサリーを用いる事によって本来の楽器にない新しい音を作り出し、例えば金属音とノイズのポリフォニーなど、音楽と空間性という概念の結びつきが僕の他の作品群より強いのがウェバリング・シリーズとも言えるのである。
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