酒井健治SAKAI, Kenji(1977.8.6-)

WAVERING III -Motion blur,for Marimba Solo and 3 Percussionists(2023)

ウェバリング III ─モーションブラー マリンバ独奏と3人の打楽器奏者のための

楽器編成
mar,perc(3):tam-t(2)/woodblk(5)/BD/sus.cym(2)/tgl(3)/crot(9)/wine glass(2)/mar/slit drum(4)/tom(5)/
演奏時間
10’00”
カテゴリー
室内楽(3人以上)
委嘱
窪田健志
初演
27. February 2024,Denki Bunka Kakian(Nagoya),28. February 2024,Aoyama Music Memorial Hall (Baroclsaal) (Kyoto),Kubotta Percussion Quartet
曲目解説
 「ウェバリングIIIーーモーションブラー」は窪田健志さんによる委嘱作品であり、マリンバを独奏とした新作をお願いしたいとのリクエストを受けて書かれた。タイトルにある「モーションブラー」というのはカメラにおける被写体ぶれを意味する。舞台中央に配置された独奏マリンバの真後ろに黒子の様にマリンバがもう1台据えられ、音楽的な効果を視覚的な効果でもって強調出来ないか試みたものである。冒頭にあるC音とG音による完全5度の同音反復はドビュッシーのピアノのための映像第1集3曲目の「動き」のモチーフを引用しているが、同じ様な動きをする2台のマリンバが音楽の進行に伴い次第にずれが生じ、互いに対称的な位置に至るまで漸次的に変化する。そして左右に配置されたマリンバを奏しない打楽器群は、まるで左右に配置されたスピーカーの様に機能し、黒子役のマリンバの様に独奏の音型を模倣するというよりも、マリンバ独奏の音楽性そのものを増幅する。独奏から放たれた音響が周りに配置された楽器群に波及する様子から、この作品を「ウェバリング」シリーズの一つとして据えたのである。

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