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金子仁美KANEKO, Hitomi(1965.11.2-)
SPACE OF REALITY,for Two Flutists(2005)
実在の空間 2人のフルート奏者のための
- 楽器編成
- fl(2)
- 演奏時間
- 8’30”
- カテゴリー
- デュエット
- 委嘱
- 全音楽譜出版社
- 初演
- 18 November 2005. Tokyo. Hiroshi Koizumi(fl),Yukihiko Nishizawa(fl)
- 曲目解説
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《実在の空間》は、 1996年に作曲されたホルンとトランペットのための《幻影の空間(ESPACE / VISION) 》と対をなす作品である。前作が、能楽「二人静」の、重なり合う二人仕舞いの舞台からインスピレーションを受け、虚構と現実のうつろいと戯れを表現する作品であったのに対し、本作は、事物から得られるイメージとはいかなる関係もないままに、ただ意味なく理由もなく、客観的事実として「在る」ということのみを表現しようとする試みである。技術的方法としては、フルートという楽器のメカニズムと特性を基本素材とする。フルート族間での音域、音色、基音関係(対応)を作品構造の軸とすることにより、各セクション間で非連続性を起こす(リズム構造、音高組織の構成にも影響を及ぼす)。その上で、作品全体を貰くパルスの存在が、非連続の性質を持ちつつ同時に連続性をもたらす仕組みになっている。これにより、矛盾した関係(連続/非連続)の同時存続を実現することを狙いとしている。
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