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池辺晋一郎IKEBE, Shin-ichiro(1943.9.15-)
LAUGHING HARMONICA,BOILING HARMONICA,for Solo Harmonica(2019)
ハーモニカは笑い、そして沸騰する
- 楽器編成
- harm
- 演奏時間
- 7’00”
- カテゴリー
- ソロ
- 委嘱
- 全音楽譜出版社
- 初演
- 2019. Tokyo. Yasuo Watani
- 録音
- TCR2021A
- 曲目解説
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僕は毎年2月富山県魚津市で「早春音楽だより」というコンサートを企画しており、毎回何かの楽器に焦点をあて、優れた演奏家に出演をお願いしてきた。2019年、17回めが終わった懇談の席で、地元の実業家である実行委員長K氏が、最近ハーモニカを習い始めたという話をした。その時、ひらめいたのである。来年はハーモニカにしよう!となると、毎回この企画には自作を含めてきたから、該当作がなければ。では、書こう。書くなら、ソロの曲だ。和谷泰扶さんという名手の存在を知っていたことがモチベイションになった。
和谷さんのレクチャーを受け、19年6?7月に作曲。それは、ハーモニカという楽器の信じられないほどの豊かな可能性に震撼させられつつの営為だった。とはいえ、あらゆる楽器と同じく、可能性の反対側に不可能な領域がある。しかし、それこそが楽器というものの魅力であり、発想を生むのである。
03年の「ホルンは怒り、しかし歌う」以降、クラリネット、フルート、スネアドラム、ギター、ティンパニ、ファゴットとつづけてきたシリーズに連なる作品である。別掲の初演のあと、2020年2月16日、前記魚津で再演されたのは、もちろんである。
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