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金子仁美KANEKO, Hitomi(1965.11.2-)
IN-VISION,for String Quartet(2015)
幻視/現視 弦楽四重奏のための
- 楽器編成
- vn(2),va,vc
- 演奏時間
- 14’00”
- カテゴリー
- 室内楽(3人以上)
- 委嘱
- 全音楽譜出版社
- 初演
- 4 December 2015. Tokyo. Quartet Excelsior
- 曲目解説
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「幻視/現視~弦楽四重奏のための」は、私の3曲目の弦楽四重奏曲となる。
第1曲は、伝統的とも言えるこの編成で自分の曲がどのように書けるのかを試すことで精一杯だった学生時代の作品。第2曲は、本企画第4回(1997年)で初演された『磁界』で、音の動きを磁界上で描くことでさまざまな音の関係を生み出す方法を模索し、技術開発も試みたもの。
そして第3曲となる本作品では、語法開拓といった面は影を潜め、ひたすら幻と現実をさまよう現象を描く。見えるものと見えないもの、聞こえるものと聞こえないもの、その境界、閾値。また、この作品では、非楽音と楽音、ノイズと旋律といった対比関係と共に、それら相反する関係の共存の可能性を探ることで、幻と現の曖昧な関係を描き出す。このコンセプトは、2014年本企画で発表した『両義性~若きパルクに寄せて』と繋がるものであると同時に、ヴァレリーの詩からインスピレーションを受けた前作と、影響や対象を持たずに世の中の根源的な部分に直接的に踏み込もうとする本作、という本質的違いをも持つ。(初演プログラムより)
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