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金子仁美KANEKO, Hitomi(1965.11.2-)
MIRU according to a poem by Hisaki Matsuura,for Soprano and Piano(2004)
見る ソプラノとピアノのための
詩:松浦寿輝
- 楽器編成
- S,pf
- 演奏時間
- 10’00”
- カテゴリー
- デュエット
- 委嘱
- 全音楽譜出版社
- 初演
- 5 November 2004. Tokyo,Miwako Handa(sop),Shinichi Kodaka(pf)
- 曲目解説
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今回の委嘱では、詩を選ぶことはなんら悩ましいことではなく、待ってましたとばかりに松浦氏の作品を選んだ。彼の詩に出会ったのは、1990年、14年も前のこととなる。当時、私はフランスに留学中で、仏文、数学、美術、ダンスなどを専門とする人たちとの交流から多くの刺激を受けていた。そんな中で出会った松浦氏の詩やさらに評論の言葉たちが、難しいながらもスルスルと私の内に入り込んでいったのを鮮明に思い出す。いつか曲にしたいと思った。
松浦氏の詩を曲にするにあたって、私は、旋律が詩を彩るといった手法を可能な限り避け、脈々とした静かで力強い持続をいかに大切にできるか、を最大のテーマとした。曲は淡々と語り継がれてゆく。朗読のようで、しかし朗読でない歌。謡のようで、しかし謡でない歌。松浦氏の端的でリアルかつ新鮮な言葉の響きが新たな形で表現されるなら、これ以上のことはない、と思う。(初演プログラムより)
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