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池辺晋一郎IKEBE, Shin-ichiro(1943.9.15-)
STRATA VI,for Trombone and Piano(2001)
ストラータ VI トロンボーンとピアノのために
- 楽器編成
- trbn,pf
- 演奏時間
- 8’00”
- カテゴリー
- デュエット
- 委嘱
- 全音楽譜出版社
- 初演
- 2001. Tokyo. Kosei Murata(trbn),Toshio Nakagawa(pf)
- 曲目解説
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「ストラータ」は、地層を意味する「ストラータム」の複数形。「音域」を関心の核に据えた作品に、このタイトルを冠してきた(Ⅰ=弦楽四重奏[1988]、Ⅱ=フルート[1988]、Ⅲ=クラリネット&ピアノ[1989]、Ⅳ=オーボエ&コントラバス[1994]、Ⅴ=弦楽四重奏[1995])。しかし、一貫する明確な方法論あるいはシステムがあるわけではない。むしろ、それを避けてきたのである。従って、同じタイトルを持つシリーズではあるが、それぞれのアプローチはゼロからであり、各々異なる。
さて、管楽器のなかまのトロンボーンは、興味深いことに、ある時はアルト、ある時はテノール、またある時はバスの立場で扱われる。金管楽器群の中で最も長い歴史を誇りながら、古楽器然としない。
《ストラータⅤ》で、トロンボーンはその広い音域の、幾層もの断面を示す。断面は歴史における「時代」がそうであるように、さまざまな性格を層ごとに顕す。ピアノの役割は、層をめくり移動させる力点となることだ。僕にとって、《象的修辞法》(1992)以来の金管楽器の室内楽作品となった。
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