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池辺晋一郎IKEBE, Shin-ichiro(1943.9.15-)
BIVALENCE XVI,for Two Bassoons(2021)
バイヴァランス XVI 2本のファゴットのために
- 楽器編成
- bn(2)
- 演奏時間
- 13’00”
- カテゴリー
- デュエット
- 委嘱
- 全音楽譜出版社
- 初演
- 2021. Tokyo. Tetsuya Cho,Mariko Fukushi
- 曲目解説
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「バイヴァランスXVI ~ 2本のファゴットのために」についてオーケストラ以外では、つき合うことが多いとは言えないのがファゴット。学生時代(1965)に書いた木管三重奏曲くらいか……。それが近年になって急接近したのは、優れた演奏家の存在ゆえだ。協奏曲《炎の資格》(1999-2004改作)、ストラータⅩ(チェロとのデュオ・2014)「ファゴットはたゆたい、そして微笑む」(ソロ・2015)が近年の所産。同楽器のデュオである「バイヴァランス」は、1997年からチェロ、ヴァイオリン、ヴィオラ、クラリネット、オーボエ、コントラバス、打楽器、サクソフォン、トランペット、マンドリン、声、ハープ、フルート、ホルン、リコーダーと連ねてきた。今回の「XVI」は、長哲也、福士マリ子という卓越した若い二人を念頭に、2019年に着手したが、日程の事情やコロナ禍で中断を余儀なくされ、2021年に入って再始動。7月中旬に脱稿した。
このシリーズで初めての複章構成(5章)。Ⅰは近接した音程による速いパッセージを2本が交代しつつ進む。あたかも1本のように。Ⅱは上行形と下降形が拮抗し、たがいに対照形をつくる。Ⅲは遅いテンポによる歌と、それをさえぎろうとする動き。Ⅳは分散音的なフレーズによる勢力図。Ⅴで両者は協働に至るが、ラストはⅠの「交代」に立ち戻る。
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