長生 淳NAGAO, Jun(1964.3.1-)

KACHO-FUEI(2015)

花鳥諷詠

楽器編成
picc,fl(2),ob,eh,bn,cbn,Ebcl. Bbcl(3),acl. bcl,asax(2)(II=ssax),tsax,bsax,hrn(4),tpt(3),trbn(3),euph,tuba,cb,pf(=cel),hp,timp,perc(5),
演奏時間
11’00”
カテゴリー
吹奏楽/木管・金管アンサンブル
委嘱
公益財団法人文京アカデミー(文京シビックホール15周年記念公演)
初演
24 May 2015. Tokyo. Ensemble Liberte Wind Orchestra,cond. by Shintaro Fukumoto
曲目解説
公益財団法人文京アカデミーの委嘱により文京シビックホールの15周年記念作品として2015年に作曲。
「花鳥諷詠」は高浜虚子の造語でホトトギス派の基本的理念とされるもの。「春夏秋冬四時の写り変りに依って起る自然界の現象、並にそれに伴ふ人事界の現象を諷詠するの謂」だそうです。ところで「花鳥の使い」は玄宗帝の故事から「艶書を持って男女の仲立ちをする使い」のこと。花鳥諷詠の花鳥はそれをも踏まえてのもので人事界の中でもとりわけ男女の仲に虚子の関心は高かったのではないか……という説をヒントにして、曲の骨格が固まりました。
国褒めのように文京区の風景を写生しつつ人事を言祝ぐ、というのがそのねらい。都心にしては緑豊かな土地柄、街の現代的な機能性と歴史のゆかりといった風景を並置し対比を楽しむ構成の中で、溢れ出る活気や艶やかな情念を描きたいと考えたのです。
拙作の中では比較的ドライな楽想が多い曲ではありますが、演奏にあたってはそちらに寄せるのではなく、いかに生身の息遣いや情動を立ち上らせるかを大事にしていただけると嬉しく思います。

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