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心に響くシネマティックなメロディー。
虹色の余韻に包まれる、感動の体験をあなたに──

「ロマンス」「ファンタジー」「コメディー」など、さまざまな架空の映画作品をイメージした、ドラマ性あふれるエモーショナルなピアノ・アルバム。
物語の“ハイライト・シーン”を盛り上げる粒ぞろいのピアノ作品、全30曲収載。

表紙

ピアノ曲集
鍋島 佳緒里 『虹色のエンドロール』

[内容]
本書は「ロマンティック・コメディー」「ヒューマン・ドキュメンタリー」「アメリカン・コミックス」「ロマンス」「ファンタジー」「青春」をテーマにした6本の架空の映画作品をイメージしたピアノ・アルバムです。各映画の“ハイライト・シーン”を盛り上げる粒ぞろいのピアノ作品が合計30曲。レッスンで取り上げていただくことはもちろん、新しいピアノ作品との出会いを求める方にもお薦めです。難易度:ブルクミュラー程度

[商品情報]
税込 2,090円(本体1,900円)
菊倍判/96頁/ISBN978-4-11-178620-6

ご購入はこちら(12月15日発売)

インタビュー

———作曲のきっかけと想い

鍋島:全音さんから「ピアノ曲集を書いてみませんか?」とお声がけいただいたのがはじまりだったと思います。
もともと映画が大好きなので、今回の曲集は映画音楽のように物語を感じさせる作品にしたい、という思いがありました。1年半ほどかけてじっくり書き上げた作品が、こうして曲集になったことを嬉しく思います。

———共作のように生まれた音楽

鍋島:時には、全音の編集者から“お題”やタイトルをいただいて、それに合わせて曲を作っていきました。『虹色のエンドロール』という曲集タイトルも一緒に考えましたし、曲にある『接吻』というワードなんかは、自分ひとりでは思いつかなかったもの。そういう意味では、編集者と一緒に共作したような感覚でしたね。
私は“視覚脳”の人間で、イメージから音楽を作る方が向いていたんだと改めて思います。

———作曲のエピソード

鍋島:旅先にもキーボードを持っていって、朝に集中して作曲することもありました。滞在期間後半で一気に曲のイメージが湧き出てきて、旅先で2,3曲くらい書き上げたりもしたんですよ。

———この曲集での新たな挑戦

鍋島:これまでは、無調で長い作品を多く書いてきたので、調性のある短い曲をたくさん書く、というのは大きな挑戦でしたし、曲の発展をミニマムにまとめるという感覚はとても難しかったですね。でも、そのおかげで新しい世界が広がりました。

———弾きどころ・聴きどころ

鍋島:普段は抒情的な曲が好きなので、そういう作品が多くなりがちなのですが、今回は架空のストーリーに合わせて“ヒーローもの”や“スパイもの”のような曲も書きました。
子どもでも弾ける曲から、大人の方がコンサートで弾けるような曲まで幅広く収録しています。音の正確さよりも“響き”や“世界観”を感じていただきたいですね。

———アートとしての楽譜

鍋島:表紙もとても気に入っています。版画が素敵ですよね。眺めているだけでも想像力をかき立てられます。今の時代に、ここまでアート性の高い楽譜を作っていただけたのは、とても贅沢で幸せなことだと思います。

———曲集を通してのメッセージ

鍋島:この曲集は、作曲家だけでなく表紙を手がけた作家さんや編集者の方など、たくさんの方の力が結集してできあがった一冊です。まずはぜひページを開いて、見て、読んで、そして音を感じてみてください。
大人の方には新しいレパートリーとして、子どもさんには楽しみながら音楽を広げるきっかけとして、それぞれのレベルに合わせて選んでいただけると思います。
楽譜という枠を超えて、アートや物語を味わって想像力を膨らませていただけたら嬉しいです。

プロフィール

鍋島 佳緒里

鍋島 佳緒里(作曲)

1960年東京生まれ。愛称カオリン。武蔵野音楽大学音楽学部作曲科卒業。放送業界でキャリアを積み、1996年にサントリーホール(ブルーローズ)にて作曲家デビュー。海外での評価が高く、近年ではパリ国立高等音楽院を始め、毎年多くの欧米の大学で鍋島の作品が卒業試験課題や卒業リサイタルのレパートリーに採用されている。作品の初演・再演は欧米のみならず、南米、オセアニアなどで行われ、ワールドワイドな広がりを見せている。社歌や記念歌も手がけ、東京外国語大学百周年記念歌「世界をめざす若人」、ヒルトン東京ベイ委嘱の創立20周年記念「ティアラ・シンフォニー」等を制作。海外の映像作家とのコラボレーション作品も多い。声楽科に在籍経験もあり、画家とのライブパフォーマンスでは作曲家としてのみならず、ヴォーカリストやピアニストとして美術館や画廊での出演依頼も多い。自他ともに認める大の映画好き。和服好きでも知られる。第12回吹田音楽コンクール作曲部門第三位入賞(一位なし)。これまでの作品は全音楽譜出版社、音楽之友社、カワイ出版より出版され、東芝EMI、ワーナー、コロムビアで録音されている。

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CD情報

CD表紙

CD
鍋島 佳緒里『虹色のエンドロール』
ピアノ演奏:藤原亜美

鍋島佳緒里さんの洗練された音楽的センスが詰まったピアノソロ30曲。6つの組曲から出来ています。1曲ずつは短いながらも充分弾き応えがあるので気に入った作品を選んで弾いてみるのも良いと思いますし、まとめて弾くことでストーリーを感じながら楽しむこともできます。旋律が美しく心温まる作品、拍子やリズムに遊び心がある作品、切なさを感じる作品、自然を感じる作品、個性的な世界観がある作品。習熟度に合わせた選曲ができるところもポイントです。タイトルから想像する世界と音楽が一致していて「もっと弾きたくなる」曲集です。(藤原亜美)

発行元:フォンテック
品番:EFCD4251
税込 3,080 円(本体2,800円)
ご購入はこちら

プロフィール

藤原亜美

藤原亜美(ピアニスト)

東京藝術大学、パリ国立高等音楽院(満場一致の首席)卒業。第3回オルレアン20世紀音楽国際ピアノコンクール第1位受賞。アンサンブル・アンテルコンタンポランのアカデミーに参加。ソロ・室内楽奏者としての活動、特に初演作品に多く携わるほか、ソロを含むCD多数リリース。第49回と第51回レコードアカデミー賞(現代曲部門)受賞。東京シンフォニエッタピアノ奏者として2024年杭州現代音楽祭(中国)にて公演。東京藝術大学、東京音楽大学、日本大学芸術学部講師。

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