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菅野祐悟KANNO, Yugo(1977.6.5-)
SYMPHONY No.1 "The Border" (2016)
交響曲第1番〈The Border〉
- 楽器編成
- 2(=picc).2.2.2-4.2.2+btrbn.1-timp.perc:BD/mark tree/cyms/sus.cym/tgl/tamb/t-bells/crot/tom-t/vib/cast/gong/mar-hp-pf-str
- 演奏時間
- 44’00”
- カテゴリー
- オーケストラ
- 初演
- 29 April 2016. The Symphony Hall(Osaka). Kansai Philharmonic Orchestra, cond. by Sachio Fujioka
- 録音
- NIPPON COLOMBIA (COGQ-103)
- 曲目解説
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意識と無意識
音楽とは、意識と無意識のあいだに生まれる微細な震えを形にする営みだと、私は考えています。
作品と向き合っていると、しばしば自分の内側でふたつの声が響きあう瞬間があります。ひとつは、日常を生きる私の意識的な声。もうひとつは、夢の中から立ち上がる無意識の声です。
この二つが出会い、重なり合うとき、はじめて“自分だけの音”が輪郭を帯びていくように思うのです。
夢とは、普段は沈んでいる心の層がそのまま姿を現す場所です。
そこには、社会的な役割や思考の制約に抑え込まれた感情の断片がひそかに息づいています。
私は作曲を進める中で、夢が見せる情景を丁寧にすくい取り、意識へと引き上げることで、新たな音の道が拓けるのではないかと感じるようになりました。
交響曲第1番は、その“境界”を歩く試みから生まれた作品です。
意識と無意識の狭間を往来しながら、心の深部を探り続ける過程で、各楽章は次第に姿を得ていきました。
• 第1楽章は、自己の内側へと踏み込む探求の意思。
• 第2楽章は、夢と現実の境界でゆらめく心の姿を描く。
• 第3楽章は、幼い日の自由な心の回想。
• 第4楽章は、なお続く自己探求の旅と、新たな自分を見いだしたいという願い。
初演から10年近くが経ち、私自身も変化し続けています。
しかし、“意識と無意識の境界に耳を澄ませること”は、今も私の創作の核にあります。
この作品が、聴く人それぞれの内なる声を照らす小さな光となれば、これほど嬉しいことはありません。
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