7月18日に大阪のいずみホールで、豊中混声合唱団の第56回定期演奏会があり、昨年出版した山中千佳子さんの合唱曲「大地と海と人のうた」[混声版]を聴きに行ってきました。
 

出版したときに、豊中混声合唱団に歌っていただきたいと思い、楽譜を指揮者の西岡茂樹先生にお送りし、この作品を気に入ってくださったのがきっかけで、今年に入って4月、5月、7月と3回も演奏してくださいました。

演奏会当日は、山中千佳子さんも演奏を聴きにいらしており、演奏前に舞台にあがり、東日本大震災の後に、自分は何ができるだろうか、そう問いかけていた当時の心境をふりかえり、込み上げてくる気持ちを抑えながら、自らが詞を書き作曲をした経緯をお話しくださいました。

西岡先生は、山中さんのこのピュアなお人柄が、作品にもにじみ出ていて、秘めた“チカラ”が作品には込められているとおっしゃっておりました。 

今回は、豊中混声合唱団の他に、賛助出演として豊中少年少女合唱団、豊中市立第三中学校合唱部、そして今回のために公募して集まった"大地と海と人のうたを歌う会"の総勢約150名の大合唱で演奏されました。

下は5歳から上は?歳まで、子供と大人が一緒になった力強く、美しいハーモニーは、会場を温かく包み込みました。

歌のチカラを肌、心で感じる素晴らしい演奏でした(演奏中、涙を流している方もいらっしゃいました)。

 そういう作品、演奏会に出会えたことに感謝しつつ、あらためて音楽は私たちに“何か”を伝え残してくれるものなのだなぁと感じました。

演奏会後の西岡先生と山中さん、終わってホッ…と、柔らかい笑顔でした。

 

 

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2016年8月15日に満を持して発売される、箏奏者・いぶくろ聖志の執筆・作曲・演奏による箏入門《箏のいろは》。
遡れば2015年の初夏(約1年前)に箏独奏CD付オリジナル曲集《音伽噺》企画と同時に企画立案され、1月の《音伽噺》発売より7ヶ月後の発売、となりました。通常なら「入門書」→「曲集」という流れで発売されるところですが、敢えて順序を逆にしての公開(これを「スター・ウォーズ方式」と呼んでいます)。
 
いぶくろ聖志の奏する箏の魅力が余す所なく詰め込まれた《音伽噺》を聴いて「箏を始めてみたくなった」という声が多く聞かれましたが、そんな方へ『はじめの一歩』としてお薦めするのが、この《箏のいろは》。本書には、いぶくろ聖志ならではの工夫やアイデアが随所に散りばめられています。
 
特筆すべきは、練習曲として取り組む曲の全てがいぶくろ聖志の書き下ろしによるオリジナル曲という点。
 
楽しく箏を演奏しながら無理なく箏の技法を覚えていくことができるように配慮し、徐々にレベルアップできる6つの曲を本書のために作曲したもので、その音は《箏のいろは》特設ページで案内しているトレーラーで聴くことができます。
 
 
 
《箏のいろは》の魅力や、制作にまつわるこぼれ話など、今後もシリーズでご紹介致します。
 
 
 
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▲2017年春に発売予定のいぶくろ聖志監修文化箏「白鷺」と


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 ロングベストセラーの『プレ・インベンション』

子供から大人まで年齢問わず練習して頂ける曲集です♪
今まさに生徒さんに使って下さっている先生や、懐かしい!と感じて下さる方もいらっしゃるかもしれません。

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明日7月9日(土曜日)はレスピーギの誕生日です。1879年生まれですので、3年後には生誕140年目を迎えることになります。因みに今年2016年はレスピーギの没後80年に当たりますが、あまり盛り上がってないようで、オーケストラの公演では4つか5つの団体がプログラムで意識的に取り上げるくらいで、むしろ吹奏楽の分野で積極的に『ローマの松』を演奏しようとしているといった状況でしょうか。オーケストラが演奏する作品は、以前にくらべれば滅多に演奏されない作品(『教会のステンドグラス』『風変わりな店』など)が取り上げられるようになってますが、別の見方をすれば、ローマ三部作を一夜で演奏するような強者オケは東京のコンサートでもほとんど見当たらないといった感じです。
 
全音では以下の3つのオーケストラ作品のポケット・スコアを出版しています。
 
 
1. ソロモンの夢/2. 夜明けのベルキスの踊り/3. 戦いの踊り/4. 狂宴の踊り
A5判/112頁/定価 1,500円(本体)
 
 
1. チルチェンセス/2. 五十年祭/3. 十月祭/4. 主顕祭
A5判/176頁/定価 1,836円(本体)
 
 
1. ボルゲーゼ荘の松/2. 地下墓地(カタコンブ)脇の松/3. ジャニーコロの松/4. アッピア街道の松
A5判/88頁/定価 972円(本体)
 
 
 
ところでレスピーギのオーケストラ曲は、ローマ三部作(噴水、松、祭)の他にも魅力的な作品が多くあります。(全音では『噴水』のスコアの出版がなくてすみません、汗)
 
●「第3組曲」のシチリアーナが有名な『リュートのための古風な舞曲とアリア』は3つの組曲から成り,いわゆるイタリア・ルネッサンスの時代に作られた音楽をオーケストラ曲として蘇らせています。
『ロッシニアーナ』は4曲で構成された組曲で、そのタイトル通り、ロッシーニの曲に基づいていますが、彼のあまり知られていない晩年の小曲から、それぞれの曲の性格に合わせたパレットを用いて描き出しています。締めの第4曲「純血のタランテラ」は『風変わりな店』にある曲とも共通する,いかにも陽気で情熱的なイタリア舞曲タランテラで、第3曲までのしめやかな雰囲気とは一変してしまうところが一興です。
『教会のステンドグラス』は旧約聖書の世界を、壮大なパノラマ映画のように分厚いオーケストラで描いた作品でやはり4つの曲で構成されていますが、元はピアノ曲として書いた作品をオーケストラに編曲しています。最近は吹奏楽アレンジでも広く演奏されています。最も印象的なのは第2曲「大天使ミカエル」のクライマックスで鳴らされる銅鑼(タムタム)の大音響でしょう。
『鳥 Gli Ucceli は、17世紀のクラヴサン曲を小編成のオーケストラのために編曲して5楽章の組曲としたもので、『リュートのための〜』に近い種類の作品とも言えますし、またある意味レスピーギ流の古典組曲(古風な舞踏組曲)のスタイルの作品とも言えるでしょう。爽やかで可愛らしい曲ばかりが並んでいます。ラモーの曲による第3曲「雌鳥」は特徴的な鋭い音形が印象的で面白いですが、ご年配の方にとっては終曲「郭公」が懐かしいFM番組のテーマ音楽として耳に残っているのではないでしょうか。
『ボッティチェリの3枚の絵』も小さな編成のオケのために書かれ、ボッティチェリが遺した3枚の名画の独特な雰囲気や印象を『三部作』とは違うタッチで描いた佳曲です。しかし巧みなオーケストレーションにより、小編成ながら大変色彩的に書かれています。所々ヴィヴァルディなどイタリアの先輩作曲家を思い起こさせる瞬間を潜ませている(?)のが面白いです。
● 最後に紹介する『ブラジルの印象』は3曲から成る組曲で、フランス六人組のミヨーが表現するブラジルとは異なる視点や表現で、ブラジルの土俗的な風土や民族性を聞かせてくれる興味深い作品です。ブラジルの広大な空の下の夜の静寂を表したような第1曲、密林に潜む古い遺跡を描いた第2曲「ブタンタン」は何匹かの蛇が出てきそうな不気味な情景の音楽で、危機的戦慄の瞬間を感じさせる部分もあります。終曲はブラジルの特徴的なダンスのリズムや歌が聞こえますが、熱狂的な音楽とは違い、あくまでもインプレッションの気分を損なわない曲調で仕上げられています。
 
お粗末様
 


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3000曲以上を収録した歌詞集の集大成…
ジャンボ日本の詩情
 
版を重ねてこの度第31版が出版されました!
曲目を追加した増補改訂版です。
 
その昔、流しの方々が愛用されていた伝説の一冊。
また、作詞家の方々も勉強のためにご購入されていると聞いています。
 
明治の童謡から演歌・歌謡曲、フォークソングなどなど、昭和の流行歌から最新のヒット曲まで全3,069曲を収載した大全集です。
 
レコード発売年(もしくは流行した年)も掲載されているので、資料にも最適です。
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曲目の詳細などはこちらをご覧下さい。


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